保険制度や診療報酬の解説は、どうしても難しい専門用語が並べられがちで、「とっかかりづらい」というのが本音のところ。そんな気持ちを払拭するべく、できるだけ平易な言葉と豊富な図解で解説しています。医学生でも、医療事務職員でも、医療に関係する方であれば誰でも無理なく読めるように。そして、何よりも、正しく。そんな想いで、改訂しました。

令和4年4月1日から施行された本年度の診療報酬改定。多職種向けの情報が数多にある中で、医師として押さえておきたいポイントだけに情報を絞って整理しました。

2018年度から改訂後のモデル・コア・カリキュラムに基づく教育が開始されており、「医療保険、介護保険及び公費医療を説明できる」、「診療報酬制度を説明でき、同制度に基づいた診療計画を立てることができる」、そんな教育を受けたステューデントドクターや初期研修医が、そろそろ皆さんの病院にやってきます。その前に、診療報酬制度の正しい知識や説明の仕方をおさらいしませんか。

医師ならば押さえておきたいメジャーな算定項目や算定ミスの多い項目を独自にピックアップ。「医科診療報酬点数表」に沿って、幅広く丁寧に解説しています。社会保障財政が芳しくない昨今の情勢から、適切な保険診療が行われることは言わずもがな。今版より、算定項目に点数と”金額”を併記。「少しでも社会保障財政について自分事のように考えていただく機会となれば」という著者の想いが詰まっています。

医療事務職員にまかせっきりのレセプト業務。ですが、レセプトは診療録の記載に基づいて作成されるものです。つまり、皆さんが記載する診療録がレセプトの材料となり、根拠になるのです。もちろん、DPC制度でも原則は変わりません。

要介護と要支援。介護保険と医療保険の給付調整。現場ではよく耳にするけど、似たようで違う意味の言葉や制度が多い、介護と医療。せっかくなので、一度おさらいしてみませんか？

保険診療や診療報酬改定に関連する資料は、色々なところに散らばっていて探すだけでも一苦労。欲しい情報に少しでもアクセスしやすいように、著者と編集者でぎゅっと4ページにまとめました。電子版^※では、URLをクリックするだけで必要資料にひとっ飛びです。※電子版は制作中です（令和4年5月16日現在）